2014年06月06日

記念万年筆と初めてのインク

2013年7月。

SAILORのホスカル、MONTBLANCのマイスターシュテュック144。
眠れる文具の引き出しには、もう一本の未使用万年筆が入っていた。箱もなければ袋に入るでもなく、付属していたと思われるカートリッジと一緒に。
キャップに、PILOTの刻印。そして、裏側には筆記体ローマ字で、出身高校の名前が印字されていた。
記憶が朧気だが、高校卒業時に、校友会から贈呈されたものだった気がする。

ホスカルやマイスターシュテュックと同じように、ネットでこのペンを調べてみたが、最もあっさり、正体が判明した。年月が経っているにもかかわらず、現在でも同じデザインで販売されていたからである。

PILOT セレモ

PILOTのセレモ。最近訪れた、PILOTのペン・ミュージアムの方も、発売当初からまったく同じデザインです、と仰っていた。ネットでは、「記念名入れ承ります」という広告も見つかった。お手頃価格であっても14金という、記念品にはうってつけの万年筆なのだろう。
試しに、一緒に保管してあったカートリッジを差し込んでみた。綺麗なブルーブラックのような色の文字が書けた。
この色は何だろう?

何度か足を運んで、万年筆のイロハを教わりつつあった地元の万年筆ショップに持参して尋ねてみたところ、ちょうどPILOTの色彩雫のキャンペーンで、営業の方がいらしているということで、直接お聞きすることができた。
ペンはもちろん、セレモだった。このカートリッジは?

ベテランと若手の営業マンさんが、二人であれこれ首をひねる。どうやらブルーブラックではなく、ブルーのインクが経年によって煮詰まり、こんな色合いになったものらしい。実際、帰宅して、残っていたもう一本の付属カートリッジを見てみると、新品に比べて数ミリは減っていた。使っちゃいけないのは明らかである。

万年筆に興味をかき立てられるきっかけになった色彩雫のボトルに惹かれ、そのままPILOTの方にあれこれお話を伺いつつ、念願のボトルインクを購入させていただいた。私の好みは、どうやらブルーブラックらしい。一番人気はやっぱり「月夜」。ほんのり緑寄りの紺色に惹かれ、悩んだ末に購入した。

PILOT 色彩雫「月夜」

会計を済ませた私に、PILOTの方が声をかけてきて、試供品のブルーブラックのカートリッジを一本くださった。
「これが当社のブルーブラックです。よかったらお試しください」

もちろんそれは、煮詰まったブルーインクとは、まったく違う色だった。
煮詰まったカートリッジは処分したが、記念に取っておけばよかったかもしれないと少し後悔している。


その後、使用している間に、この高校名は消えつつある。刻印ではなく印字のため、こすれて剥げているわけだ。残念ではあるが、使うために贈られたのだろうし(記念品だから保存しておくのかもしれないが)、印字されていた文字の記憶はあるので、それでよいのだと思う。
posted by ゆみや at 15:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 万年筆・インク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

眠れる王子さま

2013年7月。

文具の引き出しには、前述のHOSCALの他に、もう一つ、眠っている万年筆の箱があった。
どこで買い求めたのか、実ははっきり覚えてはいない。
クリアキャンディ、ホスカル、その後、確かシルバーの細い万年筆を使っていた記憶があるが、万年筆と言ったらこれだろう!と思った私が、初めての海外旅行の免税店で買った、ような気がするし、どこかの百貨店で購入したような気もする。

そう、MONTBLANCである。

MONTBLANC マイスターシュテュック144

ネットでさんざん調べたが、これがモンブランの何という万年筆なのかが断定できない。マイスターシュテュックであることはキャップに刻印があるので間違いない。
地元ショップで見ていただいたり、その頃、Twitterでフォローさせていただいた方に伺ったりして、ようやく正体がつかめた。マイスターシュテュック144、とうに廃番となったペンだった。

ネットで見つかる144の画像では、ペン先が金と銀のバイカラーが多かったが、私の持っているものは金一色、しかも「W.gemany」のシール付き。つまり東西ドイツ統合前の時代のものだった。
買った時期を覚えていないし、海外で購入したならなおのこと、製造年は不明であるが、これをほぼ未使用のまま眠らせておいたのだった。

お値段的にはびっくりするようなものではないが(その後、もっと高額なペンを購入しちゃってるし)、使わないなんてもったいなさすぎる!!

当時とは異なる、MONTBLANCのサポート事情なども伺ったりしたこともあり、MONTBLANCのボトルインクを購入して使うことにした。
もっとも万年筆らしさを感じるブルーブラック。その数ヶ月後には、古典インクでなくなってしまうミッドナイトブルーを購入した。これが2本目のボトルインクになった。

MONTBLANC ミッドナイトブルー

○年の歳月を経て、やっと眠りから覚めた。眠れる美女、にしてはクールなので、眠れる王子として、大事に愛でている。EFらしく、むちゃくちゃ華奢な字が書ける。いまだにうちのペンの中で、一番細身で一番細い字幅のペンである。
タグ:万年筆
posted by ゆみや at 03:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 万年筆・インク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月05日

万年筆道楽の始まり

そろそろ一年前になる。2013年6月。

とあるところで万年筆のインクの写真を見かけ、興味を惹かれた。PILOTの色彩雫のボトルインクだった。
調べてみると、万年筆のインクとは思えない(ご多分に漏れず、万年筆のインクは、黒・赤・青くらいしかないと思っていた)美しい色の数々と、オシャレなボトルが印象的だった。

子どもの頃は文房具が大好きで、様々な筆記具、道具、紙類を集めるのが趣味だった。使わずに仕舞っておくことも多く、デジタルツールの使用が増えて文具を使う頻度が下がっていたこともあり、いろんな事情から「死蔵品」を増やすことを避けるようになり、文具を買うことをやめていた。

色彩雫の美しい佇まいは、いつも押さえ込んでいる文具熱を呼び覚ました。
手元に残した文具を仕舞ってある引き出しには、私の最初の「大人の」万年筆が眠っていた。
入学祝いに買って貰ったものである。

SAILOR HOSCAL三本セット

この「HOSCAL」についてネットで調べてみたが、古いだけに情報が少ない。万年筆の知識など皆無だったから、探し当てた情報も半分はわからない。調べるうちに、万年筆の知識がいくらか増えた。この万年筆は、どうやらカートリッジとコンバーターの両方が使えるらしい。そして、SAILORの古い万年筆には、現行のタイプは使えないこともあるらしい。

いろいろな方に教えていただき、私のホスカルには無事にコンバーターがささった。そして、初めてボトルインクを買ってみた。もちろん、色彩雫の「月夜」だった。

SAILOR HOSCAL

私が初めて使った万年筆は、SAILORのクリアキャンディだった。水色のボディの可愛いペンを、かなり長く使っていたことを覚えている。とても嬉しかった。いつもスカイブルーのカートリッジを使っていた。
キャンディはすでに私の手元にはない。ホスカルは今でも現役で使える状態で控えている。
その後、いろいろなペンと出会った一年だったが、どのペンを手放そうとも、きっとホスカルだけは手放さないに違いない。今はいないキャンディとともに、語り尽くせぬ思い出を持っているペンだから。

この再会が、結局は私の眠れる文具熱を呼び戻してしまったことになるが、それはそれでよかったと思っている。
タグ:万年筆
posted by ゆみや at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 万年筆・インク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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